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シングルマザーの暮らしのアイディア快適に仕事する!子育てに無理解な人への対処法。

加藤朋子さんのコラム

どの職場にもいる、無理解な人への対処法。わたしの場合。

前回は「こんなオトコには気をつけろ!シングルマザーに忍び寄る危険な人たち」をご一読いただきありがとうございます。
今回は、「どの職場にもいる、無理解な人への対処法。わたしの場合」です。
私自身、ママさんのいない職場環境で働いていました。
もちろんシングルマザーの状況に理解を得ることができず、たくさん苦労をしてきました。
そんな経験を生かし、私自身が実践したオススメの対処方法をお伝えします。

「ありがとうございます」で切り抜ける

ママさんのいない職場環境に1人在籍。そのような環境で勤務しておりましたので「幼稚園行事で休みます」という理由は到底受け入れてもらえません。外面的には理解を示していても、上司のいないところでこっそり「だからママって使えないのよね」「そんなことで休むの?」と言われたことは数知れず..悔しい思いもたくさんしてきました。でもそんな時、感情的になっては相手の思うツボ。喉まで出かかった言葉を抑えて、シラっと無視して「ありがとうございます」と満遍の笑みで切り抜け続けました。

「ありがとうございます」という言葉には、①「教えて頂いてありがとうございます」という感謝の意と、②「気づかせて頂いてありがとうございます。私は、あなたのようにはなりません」と相手と一線を引くための戒めの意があると思っています。職場で嫌味を言われた時に使用する「ありがとうございます」は、完全に後者②の方。どんな環境だって、合う人もいれば合わない人も存在します。「組織の法則」をご存知の人も多いかと思いますが、「全員が気の合う人」というのは夢物語でしかありません。だからこそ、いかにして自分のストレスを減らしていくか。その方法ばかり考えていました。

そこで見つけた魔法の言葉が、「ありがとうございます」。これを言われて反論してくる相手は、記憶にある限りゼロだったと思います。そして「ありがとうございます」という言葉には、自身の脳にもいい影響が。普段からプラスの言葉を使うことによって、自身の意識が変わってきます。マイナス思考になることもなく、「こういう人たちと関わらなくて良かった!光栄」と思えるようになるのです。マイナスに考えてしまうと、心にも悪影響が出てしまうことがありますが、とにかくプラスに意識に変える!それができれば最強の脳に変わっていきます。この現象は『神メンタル』(KADOKAWA)の書籍に詳しく書いてありますので、興味のある人はぜひご覧くださいね(https://www.kadokawa.co.jp/product/321802000642/)。

下手に反抗しない。凛として正しい行動をする

私の場合、出版社に勤めておりましたので撮影はつきもの。仕事なのでもちろん全力で努めさせていただきますが、土日祝に撮影を入れられたり、息子が高熱でも帰宅できなかったり。そんな状況に陥っていました。そして一時期、始発で出社し終電で帰宅するというハードな日々が続いていました。その中、時間を見つけて幼稚園のお弁当を作る。息子が大好きなぬいぐるみを補修する。連絡帳や手紙に目を通す。など、本当に気が狂いそうな日々でした。息子とほぼ会話することもなく、流れていく時間。これほど悲しいものはありません。

最初は「なぜこんな状況になっているんだろう」「なんのために働いているの?」という思いばかりが浮かんできました。そして、その思いを言葉に出してしまうことも。しかし、言葉に出して意見を言っても、残念ながら会社は対応してくれず何も変わりませんでした。そこで、ある時私自身の生活リズムを変えました。
そのリズムとは
①定時に出社し定時に帰る(これは会社員としての権利です)
②理由を聞かれたら「お迎えがあるので。最愛の息子なので、仕事よりも優先です」ときっぱり言う(事実でしかありません)
③仕事の〆切は守る(ダラダラ働く必要はなく、きっちり仕事をすればいいんです)

最初は自宅に仕事を持ち帰ることがほとんどでした。21時頃子どもを寝かしつけながら一緒に寝落ちしてしまい、深夜1:30頃に目を覚まし、深夜に原稿を書くことも。

でも仕事をきちんとこなしていれば、文句を言われる筋合いはありません。幼いとは言え、ママとして人の命を預かっている立場。それを犠牲にすることなんてないんです。これらを淡々とこなすようになると、最初こそ「もう帰るの?」と嫌味を言われていましたが、少しづつ文句を言う人は少なくなりました。どこかでズルをするわけでもなく、淡々とこなす。誰かに文句を言う時間があったら、どうずれば効率よく仕事を切り上げて息子との時間を作れるかを模索する。だって、息子の笑顔を見るのが一番幸せな時間です。この時間を得るために、色々アイデアを絞り出しました。このように、私は少しづつ「定時で出社・定時で退社」を自分のものにしていき、いつの間にか「定時で帰る人」を定着させることができました。

「会社と戦いたい」「言いたいことがある」という気持ちがゼロと言ったら嘘になります。でも、それよりも大切なものがあるはずです。私にとって、それは息子と過ごすひとときでした。

①嫌味を言うだけの、お局や暇な先輩のことは構わない
②凛として正しい行動をして文句を言わせない

この行動が、生活リズムを変えました。シングルマザーはまだまだ社会的にも少数派。認められないこともたくさんあります。だからこそ、下手に抵抗するのではなく、相手に文句を言う隙を与えない。これこそが大切だなと実感しました。最初は難しいかもしれませんが、できるところから少しづつで構わないので自分の主張を態度で示してみてください。それが子どもにとってもハッピーな時間になることを祈って、応援しています。

自分だけのポジショニングをとる

仕事って、誰にでもできる部分と自分にしかできないオリジナルの部分があるはずです。これこそが自分だけのポジショニング!こう述べると「自分だけのポジショニングって?」と思う方がいると思います。でも人は皆、必ず強みを持っています。誰にでもできる仕事は代わりがきく仕事。自分だけのポジショニングは、代わりがいない。だからこそ重宝がられるポイントです。業務をオリジナルにするなんて難しいことをする必要はありません。ただ、ちょっとした気遣いをプラスするだけ。何かしてもらったら、誰よりも早くお取引先様に御礼のメールを送る。次にお会いした時に、「前回はありがとうございました」と笑顔で伝える。何かしら相手が喜ぶ、プラスポイントをそっと添えておくのです。こういった類いのものは、男性よりも女性の方が得意なケースが多いはず。相手の声のトーンを感じ取り、落ち込んでいそうだったら「大丈夫ですか?」と聞いてみたり、髪型が変わったと感じたら外見を褒めてみたり。切り口は、いくらでも思いつきます。

ビジネスライクなだけでない、気が利いた一言が相手に好印象を与え自分だけのファンになつながる。相手をファン化させることで、●●会社の●●さんと覚えてもらいやすくなり必要不可欠な存在になる。これは社外でも社内でも同じこと。「誰かにとって必要な人」になるのが大切です。ポジショニングさえできれば、後は簡単。その強みを発揮することで、会社にとって必要不可欠な人材だと思わせる。そこまで来れたら完璧です。最初は強みを見つけることは難しいかもしれません。でも、必ずあるはずです。自分を客観的にみて一度考えてみてください。それだけで、居場所づくりもグッと楽になるから不思議です。もし、自分で見つけるのが難しいと言う方がいたら『メモの魔力』(幻冬社)を読んでみるのをオススメします。通勤時間などに、ぜひメモ1000本ノックにトライしてみてください。きっと新しい世界への一歩が見つかります!

日本では、シングルマザーの理解はまだまだ高くありません。仕事でもプライベートでも、壁にぶつかり肩を落とすことも少なくありません。私自身も仕事でとても苦労しました。ママさんが多い職場や上司がママさんという環境もそれなりに大変かと思いますが、私はママ1人という環境で仕事をしていました。もちろんそこには、誰1人として理解者はいませんでした。そんな環境で身につけたのが上記の3パターン。本当はもっともっといい対応方法があるのかもしれません。でも、私なりに知恵を絞ってストレスを最小限に抑える方法がこちらでした。なんの取り柄もない私でさえもできたのですから、他の人にもできるはず。「これならできるかも」と思えるものがあったら、ぜひ実行してみてください。少しでも、シングルマザーが働きやすい環境に、社会全体が変化していきますように。

次回は【子どもを産んで、本当に良かったと思った瞬間】をご紹介します!

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この連載の著者

  • 加藤 朋子さん

    シングルマザー歴4年、息子は5歳(2018.8現在)。
    神奈川県の真ん中辺りに住んでいます。
    加藤朋子(ママリーマン)として、SNSで毎日の暮らしを発信しています。

    「シングルマザーでも、毎日笑って過ごしたい!」そんな想いを胸に、本業(出版社勤務) + 複業(ライターやアウトドアブランドPRなど)をしています。

    皆さまの「シングルマザーらいふ」を応援するべく、マザーポート様の執筆に手を挙げさせていただきました!
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