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シングルマザーの暮らしのアイディア離婚したら押さえておきたい”4つのポイント”を全2回に分けてお届けします! 第2回は確認したい「手当」について

加藤朋子さんのコラム

こんにちは。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

第1回では「離婚届」の書き方と、「学校」、「養育費」についてご一読いただきありがとうございます。今回は、離婚した際に気になる「手当て」についてご紹介させていただきます。少し長くなりますが、参考になれば嬉しいです。

【いざ”離婚”。具体的にはどういう手当てがもらえるの??】

シングルマザーとして新たな生活をスタート!といっても、何をすればいいの?どんな手当てがもらえるの?など金銭的不安は拭えません。そんなシングルマザーの生活を助けてくれる、「手当て」という制度があります。具体的には、どんな制度となっているの?という、素朴な疑問にお答えします。

【児童扶養手当の基準(お子様が0~18歳が対象)】

「児童扶養手当」という言葉を、聞いたことはありますか?
こちらはシングルマザーを助けてくれる基本手当ての1つです。
金額基準は、下記を参照してください。
*控除等がございますので、実際の手取りとは異なります。
■第1子・全部支給:42,330円
■第1子・一部支給:9,990~42,320円
■第2子・全部支給:10,000円
■第2子・一部支給:5,000~9,990円
■第3子・全部支給:6,000円
■第3子・一部支給:3,000~5,990円

上記に「控除」と記載しましたが、対象のものは基礎控除、扶養控除など様々です。
私自身も、離婚当時、「控除」対象が多すぎて少し混乱してしまいました。
正確な内容を知りたい場合は、年末調整後の「源泉徴収票」に記載があるので、そちらをご確認ください。
偽りの記入や、再婚・事実婚をしている場合、支給された手当てを返金しなければなりません。
その際の出費は非常に痛手だと思います。
そのため、最初にきちんとした情報記入を心がけてくださいね!

注意していただきたいのは、同じ住所に自分と子ども以外の住民がいる場合です。
まさに私がそうでした。
離婚後、実家に戻り両親と同居しているのですが、この場合、両親の収入も手当ての判断材料となります。
そのうえ、生活費(電気代・ガス代など)の支払いが別なのかどうか細かいチェックが入ります。
これらを総合的に判断し、手当て金額が決まるので、わからないことがあったらすぐに自治体等に問い合わせてみてください。
納得するまできちんと説明してもらい、判断することが大切です。
大変だとは思いますが、どうぞめげずに頑張ってください。
ひとつずつ、丁寧に対応しましょう。応援しています!

<~2018年まで>
児童扶養手当の支給月は年3回。支給日は10日前後が一般的です。
・12月~3月分⇒4月に受け取り
・4月~7月分⇒8月に受け取り
・8月~11月分⇒12月に受け取り
*こちらの情報は平成30年8月~平成31年7月の月額情報です。
*情報は、必ず最新ものをご確認ください。

<2019年11月支給分(8月~10月分)~>
児童扶養手当の支給月は年6回。
奇数月(1月、3月、5月、7月、9月、11月)に変更になります。

ここでご注意いただきたいのは、申請時期です。
申請は毎月月末〆切となっていますので、離婚月の月末までにお住まいの地域の市役所へ申請してください。
*情報は、必ず最新ものをご確認ください。

「全額支給」か「一部支給」かは、収入により決まります。

【児童手当の基準(お子様が0歳~中学生が対象)】

「児童手当」という言葉を耳にしたことがある人も多いかと思います。
こちらもまとまった金額を手にすることができるので、収入の1つとしてきちんと把握していきましょう。
金額基準は下記を参照してください。
*毎年申請が必要となりますので、ご注意ください。
■お子様の年齢が0~3歳未満 :15,000円
■お子様の年齢が3歳~小学生:10,000円(第1子・第2子)、15,000円(第3子)
■お子様が中学生      :10,000円
■所得約960万円以上の世帯 :5,000円

児童手当の支給月は年3回。支給日は15日前後が一般的です。
・10月~1月分⇒2月に受け取り
・2月~5月分⇒6月に受け取り
・6月~9月分⇒10月に受け取り

【医療費助成制度(お子様が0~18歳が対象)】

18歳まではお子様の医療費が無料になる制度です。
この制度、もちろん我が家も対象ですが、本当に助かっています。
子どもってすぐに熱を出したり、怪我をしてしまったり。
何かと病院へ行く機会も多いので、とても利用価値の高い制度です。
*お住まいの市町村によって内容が異なりますので、必ずご確認ください。

【就学援助制度(お子様が小・中学生が対象)】

学用品費・学校給食費・校外活動費・修学旅行費などが支給される制度です。
1つ1つは決して大きな金額でないかもしれませんが、「塵も積もれば山となる」です。
こういった細かい費用も、チェック漏れがないよう意識していきましょう。
*お住まいの市町村によって内容が異なりますので、必ずご確認ください。

【高等学校等就学支援金制度】

国公私問わず、年収約910万円未満世帯の生徒に対して、下記授業料を限度に支払われる制度です。
これらは授業料と相殺という形になります。
この制度、私はまだ未体験の制度です。
でも月額で金額補助があるのは、シングルマザーとしては嬉しいもの。
高校生まで育てることができたのだから、お子様の自立まであとちょっと!大変な時もあるかと思いますが、残りの育児も楽しみたいものです。
お子様を高校生まで育て上げたお母様方。本当に尊敬します!

<支給額>
国立高等学校、国立中等教育学校の後期課程:月額9,600円
公立高等学校(定時制)、公立中等教育学校の後期課程(定時制):月額2,700円
公立高等学校(通信制)、公立中等教育学校の後期課程(通信制):月額520円
国立・公立特別支援学校の高等部:月額400円
上記以外の支給対象高等学校等:月額9,900円

<支給額:私立>
年収250万円未満程度(市町村民税所得割 非課税)の世帯:年額297,000円(2.5倍)
年収250~350万円未満程度(市町村民税所得割額 51,300円未満)の世帯:年額237,600円(2.0倍)
年収350~590万円未満程度(市町村民税所得割額154,500円未満)の世帯:年額178,200円(1.5倍)

【返済不要の奨学金制度(お子様が小学校~高校卒業までが対象)】

利子無しの奨学金募集は、学校等でよく見かけます。
一方で、世の中には返済不要の奨学金が存在します。
高校や大学、住んでいる都道府県や市区町村からもらえる場合がありますが、他にも給付型奨学金をくれる団体が存在します。
ただし、機関によって、対象金額等が異なりますので、自分が必要としている条件に合わせて最新情報を確認しましょう。

【障害児童福祉手当(お子様が0~20歳未満が対象)】

精神または身体に重度の障害があるため、介護を必要とする20歳未満のお子様に対して支給される制度です。月額は14,580円。
・11月~1月分⇒2月に受け取り
・2月~4月分⇒5月に受け取り
・5月~7月分⇒8月に受け取り
・8月~10月分⇒11月に受け取り
*所得制限がありますので、下記をご確認ください。

■扶養親族等:0人
本人:収入額5,180,000円、所得額3,604,000
配偶者及び扶養義務者:収入額8,319,000円、所得額6,287,000

■扶養親族等1人
本人:収入額5,656,000円、所得額3,984,000
配偶者及び扶養義務者:収入額8,596,000円、所得額6,536,000

■扶養親族等:2人
本人:収入額6,132,000円、所得額4,364,000
配偶者及び扶養義務者:収入額8,832,000円、所得額6,749,000

■扶養親族等:3人
本人:収入額6,604,000円、所得額4,744,000
配偶者及び扶養義務者:収入額9,069,000円、所得額6,962,000

■扶養親族等:4人
本人:収入額7,027,000円、所得額5,124,000
配偶者及び扶養義務者:収入額9,306,000円、所得額7,175,000

■扶養親族等:5人
本人:収入額7,449,000円、所得額5,504,000
配偶者及び扶養義務者:収入額9,542,000円、所得額7,388,000

月額は1級:51,450円。2級:34,270円。
・12月~3月分⇒4月に受け取り
・4月~7月分⇒8月に受け取り
・8月~11月分⇒12月に受け取り
*所得制限がありますので、下記をご確認ください。

■扶養親族等:0人
本人:収入額6,420,000円、所得額4,596,000
配偶者及び扶養義務者:収入額8,319,000円、所得額6,287,000

■扶養親族等1人
本人:収入額6,862,000円、所得額4,976,000
配偶者及び扶養義務者:収入額8,596,000円、所得額6,536,000

■扶養親族等:2人
本人:収入額7,284,000円、所得額5,356,000
配偶者及び扶養義務者:収入額8,832,000円、所得額6,749,000

■扶養親族等:3人
本人:収入額7,707,000円、所得額5,736,000
配偶者及び扶養義務者:収入額9,069,000円、所得額6,962,000

■扶養親族等:4人
本人:収入額8,129,000円、所得額6,116,000
配偶者及び扶養義務者:収入額9,306,000円、所得額7,175,000

■扶養親族等:5人
本人:収入額8,551,000円、所得額6,496,000
配偶者及び扶養義務者:収入額9,542,000円、所得額7,388,000

【住宅手当(お子様が0~20歳未満が対象)】

お住まいの地域の市町村により異なりますが、一部地域では住宅手当や家賃補助を行なっています。
これは、大変助かる制度です。
私は対象外でしたが、確認漏れのないように意識しましょう。

以上です。

今回は、とても長文になってしまいました。
皆さま、最後までお読み頂き、本当にありがとうございます。
シングルマザーの助けになる手当てや制度は、身近なところにたくさんあります。
「問い合わせ先がわからない」「これからどうしよう」。
そういった不安を解決してくれる場所は必ずあります。
難しいなと感じたら、落ち着いて、お子様の笑顔のために1つずつ丁寧に解決していきましょう!

インターネットにはヒントがたくさん載っています。
気になる箇所はチェックして、必ずご自身の市町村へ最新情報を確認するように意識しましょう。
シングルマザーは、決して一人ぼっちではありません。
1人抱え込まないで外へ外へと発信すれば、解決策が見つかるはずです。
マザーポートのメンバもいます。
悩みを抱えるのではなく、共有しながら一緒に頑張っていきましょう!

次回は【「シングルマザーらいふ」の時短術!】をレポートしますので、お楽しみに!

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この連載の著者

  • 加藤 朋子さん

    シングルマザー歴4年、息子は5歳(2018.8現在)。
    神奈川県の真ん中辺りに住んでいます。
    加藤朋子(ママリーマン)として、SNSで毎日の暮らしを発信しています。

    「シングルマザーでも、毎日笑って過ごしたい!」そんな想いを胸に、本業(出版社勤務) + 複業(ライターやアウトドアブランドPRなど)をしています。

    皆さまの「シングルマザーらいふ」を応援するべく、マザーポート様の執筆に手を挙げさせていただきました!
    少しでも楽しく元気に過ごせるように、暮らしのアイデアを中心にご紹介させていただければと思っておりますので、よろしくお願い致します!

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