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マザーポート特別対談第1回「シングルマザーと仕事」

子どもにとって最も良い教育環境は、
親がその親自身の人生の目標に向かって邁進している姿を間近に見る事。

この対談のメンバー

  • 波柴 純子さん

    子供が3歳の時にシングルマザーとなり、お金の不安がきっかけでファイナンシャル・プランニングに関心を持…詳細はこちら
  • 江成道子さん

    1968年8月生まれ 一般社団法人日本シングルマザー支援協会(横浜市)代表理事 一般社団法人ウーマン…詳細はこちら
  • 石尾ひとみさん

    シンクタンク「環境企画研究所」勤務を経て、1988年よりフリーランスで執筆活動を開始。 スキューバダ…詳細はこちら

目次

まずは自己紹介

今日はシングルマザーの日々のあれこれについてお話をしようという主旨で、シングルマザーに詳しい3人が集まりました。では、江成さんから自己紹介をお願いします。
はい。日本シングルマザー支援協会の代表理事をしています、江成です。子どもが26歳を筆頭に14歳まで5人いて、上2人が結婚しているので今孫が2人いるんですよ。
しかも全員お子さん女の子。
そうそう!全員女の子で、去年10月に生まれた孫が男の子で、初めて男の子の育児、26年子育てしながら。あのちょっとびっくり、結構違うんだなと思っているところです。はい、よろしくお願いします!
次私ですね、石尾ひとみといいます。1つは、こどもの森ほいく舎という名前の直営の保育園や子育て支援全般的なサービス業をやっているのと、一般社団法人ペアレンティングホームの代表理事として、シェアハウスの運営に関わるような仕事をしているのと、もう1つは音楽活動で「スハニー」という名前でジャズシンガーをやっています。
ステキなんですよ。最後に私がファイナンシャルプランナーの波柴純子と申します。実は、今はシングルマザーではなくて、娘が3歳の時から9年間シングルマザー歴を経て、去年12歳違いの第2子を産んで、今はシングルマザーではないんですが、シングルマザーとして活動していく中で、色々支援したいなと思った事がきっかけで江成さんに声がけをいただいて、日本シングルマザー支援協会の理事をさせていただいています。

という事でこの3人で今日はシングルマザーの色々な取り巻かれている環境についてお話をしていきたいなと思うのですけれども。

第一回 「シングルマザーと仕事」

まず今日は、シングルマザーと仕事っていうところから話始めていきたいんですけど、仕事っていう大きなテーマで何かこういう話しておきたいっていうのはありますか?
仕事ね、なかなかお仕事が見つからないんですっていうご相談が多くて、私も最初そう思って、協会活動して企業さんに沢山シングルマザー頑張りますよ~てアプローチしなきゃいけないと思って2年半前くらいに立ち上げたら、全然企業さんの方から、「え、シングルマザー紹介してください!」って凄い言われるんですよ。
え、それはなんでだと思いますか?
現実的にね、ものすごく大変な人材不足、企業が倒産してしまうくらいの、そういった時期っていうのもあると思うんですけど、それで女性活躍とか言っている中で、女性だけだとこう、あ、女性っていう言葉だと広い!そこで経営者さん達が、どこかに絞ろうと思うと、意外とシングルマザーって思う方が多いらしくて。
責任感が強いイメージが多いとか。
それは言われますね!
すぐに辞めないとかね。
あ~そうそう、それも言われますね。
生活かかっているからね。
だからもっと視野を広げていれば、結構仕事困らなくて済むだろうなっていうのは、私もこの業界始めてから思うようになって、それを凄く知ってもらいたい。
やっぱ世の中的には、新聞記事なんかで、シングルマザーは平均収入が凄く低くて。
そう~、180万とか。
仕事に中々つけないの。ドラマでもシングルマザーが仕事探しに奮闘して、みたいな。
凄いイメージだよね~
そうそう、仕事につけないっていう固定観念を持っている人多いですけど、実はそうじゃないっていう風に経営者の方はおっしゃっていた。
実際はそうなんですよ! 確かにそうなんですけど、それはシングルマザーがいってしまう職種が、なんだろう、自分ができることを探して仕事を探してしまうと、それこそ専業主婦、専業じゃなくて普通に主婦の方が選ばれる仕事とかってもう、全てあってしまう、バッティングするから、結局そこって倍率が高いんですよ。
定時で帰れて~
そう!ちょっと子どもさんに優遇してくれます。とかっていうところを選ぶと、もちろんそうしないと働けないとかあるんだけど、でももうちょっと視野を広げて営業だったり、働く場所もエリアを広げると受け入れてくれるところは沢山ある。そこのマッチングがちょっと上手くいってない気がしてしょうがないですね。
確かにその通りだと思うんですけど、実際シングルマザーの方が、こう自分が出来る事以上の事を求められたら続けられないんじゃないかっていう不安になる気持ちもあるんじゃないかなって思うんですけど、その辺はどうですかね。
仕事できないことね~、私自身はね、仕事っていうのは、もうシングルマザーになるとか母親になるっていう以前から、私はもうずうっと自営業思考だったんですよ。だから、どうしてかっていうと、時間のコントロールが自分で出来るから、子どもを持つ前から、多分子どももったら凄く大変だと思うから、その前に自分である程度時間のコントロールが出来るような仕事の仕方を確立していこうっていうことが、凄く若いときから思っていたから、ずっと自営業やってて、自営業だから自分でその子どもの例えば運動会だったりとか、そういうところを仕事入れないようにするとか、そういうことも出来たし。まあ、色んなことも出来た。ただ、売上が安定しないっていう最大の弱点があって
そうだよね~
まあそこにはずっと長年戦い続けていますけどね。みんなが出来るやり方ではないと思う。シングルマザーみんなが。でも選択肢はすごく広い方が良いと思うから、やっぱり自営業というのは、「this is me」という仕事じゃないですか、やっぱり私はそれが凄く気持ちが良いし、それを見て育った私の息子はやっぱりそういう生き方を選んでいるなって感じていて。子育てを私は凄く成功したなってちょっと恥ずかしいですけども、まあ達成感は凄く持ってますね
それってお子さんに伝わりますもんね~。けどやっぱり仕事していく中で、楽な方を選ばないというか、視野を広げるってそういう事ですよね~。
やっぱり困難なのは、働くということは男性でも女性でも多少困難はついてくると思う。
かなり困難ですよね。
そう!そうなんです!決してお金をいただくっていう事は、自営であれ会社員であれ楽なことはあり得ないので、ある程度どうせ楽じゃないならね、挑戦しちゃった方が、別に起業っていう選択肢も私も凄く持ってもらいたいと思うし、でも会社員でプロフェッショナルになることだって素晴らしいことですよね。
そう、素晴らしいことだよ!そう。
そうですよね。自営業思考っておっしゃってましたけど、それってやっぱり会社にいても持てることで、必要とされる存在になってしまえば、時間のコントロールって会社でもちょっと言えたりしちゃいますよね。でもいきなりそれって難しいので、やっぱり最初はできることをするしかきっとないんですけども、子どもを育てていく中でちょっと長期的な視野というのかな、キャリアアップみたいなものを自分の中にイメージして働くといいのかなという感じがしますけどどうでしょうね。
ね~キャリアアップは、絶対女性が働く時って、自分の年齢もそうだけど子どもの年齢も考えながら、仕事を探すなり時間を決めるなりしなければいけないので、それこそ0歳児の人がもう夜中まで働いたりとかやっぱり中々難しいじゃないですか。
そうですね。未婚のお母さんとか、0歳児とかいてシングルの方とか意外といらっしゃいますよね。結構できないことあるもんね。
ありますよね。なのでそういった中では、ライフサイクルに合わせて、例えば赤ん坊をずっと育てて2歳くらいまで収入は低いけどもちょっと節約をしながら、ただ時間があるのであれば、もうちょっと先の事を考えてお勉強をしてったりとか、色んな仕事の視野を広げってたりとかっていう時間にあてて、まあ子どもの成長に合わせて職種を変えてったり、スキルアップをしていけば、18歳くらいまで児童扶養手当の期間に動かないと、プラス自分の年齢が上をいってしまうとまた動きづらくなるので、それは若いうちから
そこからスタートするっていうのは、
厳しいですよね~。40半ばくらいになっていたら、やっぱりそこからはね。
本当にそうですよね。
ただ私はね、今江成さんが言ったみたいなね、0歳児の時は夜中はあんまりっていう、私は考えじゃないの。私がやっている保育園っていうのは朝7時から夜10時まで。
10時までやってるんだ~
でも創業当時は11時までやっていたの。それは私がそれだけの時間をカバーしてくれたら、よっぽどお母さん助かるだろうと思ったの。私がそんな母親だったから。でも開いてみたらそこまで使う人ってそんなにいなかったの。
そこいつもね、葛藤するんですよ~。子育てと仕事の両立で、私も働いていたい人なんですけど、実際数年後、子どもの可愛さってのを考えると、どっちが良いってのも言えないな~っていうのがね悩むところ。
あ~そうだね~、それで結局はね、それでも11時まで使う方は何人も居たんですよ。次第に企業のコンプライアンスとかインテリジェンスビューとかだと20時以降は絶対残れないとかそういう社会環境とかの変化とかがあって、そんなに遅くまでのお母さん少なくなってきたんで、創業10年で10時までにしたんですね。でそれまで11時まで使っていた方は、どうぞそのまま延長してお使いくださいと、そこはもう切らないで、ね。
素晴らしい。
で一応10時までっていう風にしたんですよ。で段々それからもどんどんどんどん少なくはなってきているのね。ただ、例えばキャビンアテンダントで子ども2人生んでいるお母さんも、私の保育園から卒園していった、卒園させていったお母さんもいます。一回出て行ったら、3泊4日帰れない。
あ、そっか。
そう。ま、お父さんがもちろん見てくれたりおばあちゃんが見てくれたりするんだけど、そういう仕事もあるし、あと、外科の1人の人もいるし、もう生まれて2ヶ月目で預けに来ました。で、もう少し経ってからでもいいじゃないかなと思ったの、正直言ってその時は。でも、「私がいるからという理由でより良く育つという事はありません。これは医者として私がもう自信を持ってそういう判断をして、それよりも丁度そのとき冬でね、そういう手術とか救急車の搬送が凄く多い季節だから、私はその現場に戻らなければならない。」とおっしゃって、もうずっと言ってた。じゃそういうお子さんが育ちが悪いかっていったら全くそんな事ないの。だから私がずっと凄く強く持ってる信条は、子どもにとって最も良い教育環境は親が、その親自身の人生の目標に向かって邁進している姿を間近に見る事。
おっしゃる通り。
確かに。
そう。だから、私はもちろんその可愛い時にっておっしゃったけど、私0歳も可愛いし18歳も可愛いし24歳だってもう子ども可愛いですよ、凄く。どこをとっても一番この1年だけはとかこの3年だけはとかはないと思うのね。
確かにそう。
なんであれば私たち親っていうのは、先生でもなければただ単に20年とか30年先に人生のトラックを走っているランナーってだけで、もうランナー同士じゃないですか。だから、こういう走り方が良いんだよ、時には、力を抜く事も必要。カーブの時は少し体を斜めにして重心を変える事も必要。でもダッシュする時はダッシュする事も必要。そういうことをやっぱり教えていくというか見てもらう。
背中を見てみたいな。
そうそう。だからそういう意味では子どものために、病気とかなるならまた別かもしれないけど、単に子どもを育てるために、私はキャリアの速度を緩めるっていうことは私はあまり賛成しない。そこにはもちろん色んな無理がある。でそこはどうやって解決するかっていうところをその人その人の環境の中で考えなきゃいけない。基本は私は子育てっていうのは生物が子ども生んで育てていくために、その生業、稼ぐっていうことが出来なくなるっていうのは、凄くなんか本来はおかしい。ことになるよね。
決してだからシングルマザーであることが、キャリアとか仕事にとってマイナスで はない。
マイナスにはならないように、ね、してあげたいですよね。
なのでその人が仕事のキャリアを伸ばしたいという目標を持つのか、子どもの側に居てあげたいということに今の数年を重きを置くのか、それに合わせた対応っていうのが社会には必要だと思うんですね。その人がしっかりとした考え、優柔不断にどうしようこう言われたからとかじゃなくて、いや私はこうしたいんですっていうのを持っていればね、どちらでも素晴らしいと思うんですよ。そうしたらそれに対して、もうがっつり働きたい人も、3年くらいは子育てに専念したい人も、社会復帰だっていつでも出来るような、0歳児もしっかり預けられるような、そういった仕組みがどうしても欲しいですよね
子育て側も選択肢を広げ、社会にも色々選べる方法があると凄く良いですよね。保育が少ないとか言われているけれど、保育園だけが全てじゃなかったりしますしね。

第2回に続く

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この対談のメンバー

  • 波柴 純子さん

    子供が3歳の時にシングルマザーとなり、お金の不安がきっかけでファイナンシャル・プランニングに関心を持つ。
    それまで苦手だったお金・制度の知識を学ぶとことで日々の暮らしが安心に変わるのを感じ、これを他の人にも伝えたい、と転職を決意。

    金融機関のファイナンシャル・アドバイザーとして約7年の経験を積む中で、子育て世代の多くが抱える未来への漠然とした不安をなくすには、お金のリテラシーを持つことと同時に、自分の価値観を明確にすることが必要だと確信するようになる。

    2013年に独立し「私が未来をデザインする」という想いを込め、Cras-i design(クラシデザイン)と名付ける。
    シングルマザーや起業家など、本気で自立したい女性にを対象に、個別相談・講演・執筆活動を行っている。
    プライベートでは2015年に再婚、第2子を出産。

    Cras-i design(クラシデザイン)ファイナンシャル・プランナー
    一般社団法人 日本シングルマザー支援協会 理事
    一般社団法人 ウーマンズ・エンパワメント協会 理事
    一般社団法人 日本女性起業家支援協会 コーディネーター

  • 江成道子さん

    1968年8月生まれ
    一般社団法人日本シングルマザー支援協会(横浜市)代表理事
    一般社団法人ウーマンズエンパワメント協会(横浜市)代表理事
    株式会社マーチ(中央区)シングルマザー事業部部長
    シングルマザーの支援を通して、企業や行政との連携の中で、支援とビジネスの融合を目指し活動。2014年8月にはシングルマザー向けの就職イベントを横浜で開催。会員数1300名を超え、日本で最大のシングルマザーコミュニティを運営し、ソーシャルアントプレナーとしての役割を担う。

  • 石尾ひとみさん

    シンクタンク「環境企画研究所」勤務を経て、1988年よりフリーランスで執筆活動を開始。

    スキューバダイビング、マウンテンバイクなどの趣味を活かして、レジャー施設開発プロジェクトに多数参加。「女性関連市場」をメイン・テーマとする。「女性の仕事と育児の両立」「男女参画社会の実現」などの問題に深くかかわる。

    自らワーキングマザーとして仕事を続けてきた経緯から、「働く親の現実に則した保育環境の実現」を目標にかかげ、2000年「こどもの森ほいく舎」を開設。
    福祉の枠を超えた民間による保育のあり方を提言している。

    執筆・セミナー講師・教材制作・調査・取材などのプロジェクト運営と並行し、保育園の園長を担っている。

    2012年、シングルマザーとその子ども達のためのシェアハウス「ペアレンティングホーム」のコンセプトメイキング、運営にかかわり、多数のマスコミに取り上げられた。
    「ペアレンティングホーム」は、第8回キッズデザイン賞の「子どもの産み育て支援デザイン 個人・家庭部門」に入賞した(2014年)。

    また、ジャズシンガー「 ‘s Honey」(スハニー)として音楽活動を続けており、2010年ジャズレーベルart of spirit(s) よりアルバム「La,la,mu」をリリースしている。

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