町のひと

北海道からの移住者

旅行をきっかけに北海道から川根本町に家族3人で移住。「てんでんこ」店主川口さんのインタビュー

「カフェでもあり、遊び場でもあり、本と出会える場」てんでんこ

川口さん

機関車トーマスを見るために、
息子さんと川根本町に訪れたのをきっかけに
北海道から移住してきた川口さん。

―本日はありがとうございます。

 早速なのですが、川口さんが川根本町に移住をしたきっかけを伺わせていただけますか?

川口さん:初めて川根本町に来たのは、いまから6年前。息子が3歳の時で、当時は北海道に住んでいました。機関車トーマスが親子ともども好きだったので、トーマスを見るために川根本町に来たのが初めてでした。そのころから少しずつ、北海道を出て、いわゆる内地で暮らしてみたいなっていう思いがありました。

 

―川口さんは生まれも育ちも北海道なんですか?

川口さん:そうです。そうなんですけど、NHKの「きょうの料理」とか、そういう暮らしの手仕事みたいなのものに憧れがあって。テレビとか雑誌とかで見てると、やりたいんだけど、干し柿をやるにも柿がなってないとか、梅干し作りたくても梅がないとかいう感じで。いわゆる日本の四季というのが、北海道ではちょっと一致しないんですよね、時期的にも。

 

―確かに、四季といっても地域ごとに差がありますよね。

川口さん:北海道には北海道の良さがあるんだけれども、私はそっちのほうに憧れていて。縁側とかにもすごい憧れがあって。北海道の家に縁側がないので。

 

―縁側というよりもサンルームになるケースが多いかもしれませんね。

川口さん:そうです。サンルーム。私はサンルームがすごい嫌いで。なんか太陽の光だけをもらって、風とか寒いのはシャットアウトされていて。外と中がつながっているような昔ながらの家におぼろげにずっと憧れがありました。それを実現するには北海道ではもう限界があるなと思って。

それで、息子が小学校1年生に上がるのが近づいてきた時に、「行くなら今だな」と。

 

―確かに小学校に入学すると引っ越しの心理的なハードルがあがりますよね。

川口さん:そうなんです。

そこで、思い出したのが、3年前に旅行に行った川根本町で、あそこ良かったなって。

 

―では、1回旅行に来ただけだったけれど「あそこだ!」ってなったんですね。機関車トーマス以外に心惹かれたものはあったんですか。

川口さん:お茶畑を初めて見たのと、あと果樹ですね。柑橘系の果樹とか、梅も柿もその時あったから。

 

―憧れの食材が。

川口さん:そう。ほんとにあるんだと思って。うそじゃなかろうかみたいな。

あとは、山が近い。北海道も自然はすごく近いんだけれども、特に当時住んでいた知床はヒグマが出るので、川、山には無防備に入ってはいけないと、熊鈴を持って、熊よけスプレーを持って、ちゃんとした知識を持って行く所だよっていう自然教育もあったので、なんか気軽に遊びに行くというよりは、自然は厳しいものだよというイメージなんですね。

 

―おいそれと人が足を踏み入れてはいけない世界みたいな。

川口さん:そうですね。それに対して川根本町の自然は人とすごく近いですよね。ここの集落、沢間っていうんですけど、沢間も本当に山と川と人の居住区域がやんわりつながっていて。同じ自然でも北海道とは違う自然なんですね。

 

―川に入って遊べますしね。

川口さん:遊べますね。本当に遊びました、実際に。この夏も。

 

―そんな日常があるということが、日本全国見ても貴重になってきてるような気もしますね。いいな、と頭に浮かんでから、実際に移住に至るまでにはどんなプロセスがあったんですか? 何から始めたのか。

川口さん:まずはインターネットで、移住とかって調べたのかな。「移住促進、自治体」みたいな検索ワードで。

最初から川根本町だけではなくて、関西のほうもいいねと、あそこもいいね、

という感じで幾つか候補はあったんです。でもネットの情報を見て「川根本町って役場が移住促進やってるよ、いろいろやってくれるみたいだよ」と夫が見つけたので、「じゃあそこにしよう」みたいな。なんかお世話してくれるから楽だし、みたいな感じで。

 

―早い(笑)

川口さん:いろんな地域を入念に実際に自分で行って見て移住先を決めるっていう方も多いと思うんですけど、私は早く決めたかったのと、気が短いっていうか。別に何かに切羽詰まっていたわけではないんですけど、思いたったら早くやりたかった。あとは、本当に川根本町の企画課なんですよね。移住のお世話をよくしてくれて。お試し住宅もあって。

 

―移住のためのお試し住宅、ありますね。

川口さん:そして空き家バンクもある。その2つがあったので、利用したら移住しやすい、引っ越しやすいっていうのが分かりました。まずお試し住宅を頼んで、その間に町を見ながら、空き家バンクで空き家を見せてもらおうという予定で、1週間の旅行というか、お試し移住をしました。

 

―お試し移住ができるのは、そこでの生活を実感できて良いですね。

川口さん:それが秋ごろでした。現地では実際に企画課の方が、1対1で、マン・ツー・マンで「次、学校も行ってみますか?」みたいな。「学校っていえば、給食ってどんな感じなんですか」みたいに私が言うと「じゃあ、給食センターにも行ってみましょう」って感じであっちこっち連れてってくださった。空き家バンクも見ながら、「こことこことここが気になります」って言ったら「じゃあ、明日それ行きましょう」って言って連れてってくれて。その1週間の間に、気になった物件5軒ぐらい見せてもらって、いまのこの家に決めました。

 

―すごい手厚くサポートしてくれますね。そこまでを自力でやるのは本当に大変そうです。

川口さん:行動力のある人だとできると思うんですけど、私、多分できないから。

 

―すごい心強い存在ですね。川根本町企画課。

川口さん:そう。心強かった。役場がやってることなんだけど結局人柄だなって。その時に本当に思ったんですね。自分もその時は自治体の中の子育て支援の施設で勤めていたんですけど、やっぱり役場の人間じゃなくて、自分の人柄で子育てのお母さんたちと関わろうと考えていて。それは間違いじゃなかったなって。結局人が運営するんだなって思って、そこに感動したのも川根本町に移住した理由としてありますね。

 

 

―実際に家が決まって、ここに引っ越しますとなった後は、地域の方々とのコミュニケーションがとても大切になってくるかなと思うんですけど、地域に受け入れられる過程は実際にどうでしたか?

川口さん:元から温かい方たちなんですよ、本当に。私がありがたかったのは、元々ここに住んでいたおばあちゃんの娘さんに当たる方がいろいろとお世話してくれて。家きれいにして引き渡すところから、引っ越しの日が決まったら、その日にちょっとカップラーメンとか置いといてくれたりして。その方が、沢間中の住民の方に、今度こういう人がうちの家を買って引っ越してくるので、っていうのを一言あいさつしておいてくれて。それがすごくありがたかった。

 

―すごいですね。

川口さん:一方で、私は元々田舎暮らしだったので、地域に溶け込まなきゃいけないというのも特別に意識したことがありませんでした。地域に溶け込めるか溶け込めないかとか、あんまり考えずに来ちゃって。おじいちゃん、おばあちゃんとお話しするのが元々好きだから、ありがたいことに受け入れてもらえたんですけど。

でも、もしここで人付き合いが苦手だったら、もしかしたら溶け込めなかったかもしれないですね。

なので、そういうところは事前に。たとえば役場から「こういう地域ですよ」とか「地域との付き合いが大事ですよ」とか「お葬式があったら班で手伝いますよ。場合によっては持ち出しもあることがありますよ」とか、そういう事前の情報をもらえれば、移住する判断材料になるかなと思います。

 

―そうですね。移住してから、こんなはずじゃなかった。というのは本当にもったいないですからね。

川口さん:幸い、私は気付いたら地域の一員に入れてもらってました。地域の人たちの気質にもよると思うので、とても幸運なことだったと思います。

 

―川根本町に息子さんが小学校に上がる前に来られて、何かお子さんの変化、北海道にいた時と変わったところなどはありましたか?

川口さん:そうね、きっとあるんでしょうけどね。何だろう。でも、外で遊ぶのがちょっと好きになったかな。ただ、成長期ですからね。小学校に上がるって、ただでさえこどもがよく変わる時期だと思うので。それが引っ越したためなのか、彼の成長の過程なのかはなかなかわからないですね。

でも汚れることとかあまり気にしなくなったかもしれないです。移住する前まではアパート暮らしで、家に砂を持ち込んだらもうちゃんと掃除機かけて拭き掃除もしてという感じだったんですけど。でも、この家だと、砂が入っても、多少枯れ葉があっても、半分外とつながっているようなものだから、あんまり気にならないみたいな。

 

―ちょっと掃けばそれでいいかな。みたいな。

川口さん:そう、ちょっと掃けばいいかなって。掃除の仕方も、掃除機やめちゃってほうきにしたから、なんか緩やかなんですよね、全体が。それを見てるからか、息子も平気で外で寝っ転がったりとか、向こうにいた時はしなかったから、ちょっとおおらかになっているのかもしれないです。

 

―息子さんの今の小学生ライフってどんな感じですか。

川口さん:同級生は少ないんですけど、その分あまり学年関係なく上の子と下の子と遊んでいますね。

同級生は4人なんです。その学年だけでやる授業もあれば、音楽とか体育とか、他の学年と合同でやるものもあるようです。10人ちょっとで。少人数の時は、すごい話し合いが活発で、たった4人なので、半分おしゃべりみたいなんです、参観日行くと。

でもこの町は、かなり教育に力をいれてやってくださっているので、ただのおしゃべりじゃなくて、分からないことは基本自分たちで話し合う、自分たちで答えを出す。という感じの授業で。席に座って「はい、先生の言うこと聞いてください」という授業ではないですね。

 

―その教育方針本当にいいですね。

川口さん:分かんない人がいたら、自分たちで助けてあげるっていうのを結構徹底してやってくれているので、問題を静かに解いてるなと思ったらふらっと立っていって。「え、立っていっちゃった」と思ってびっくりしたら、隣の子のところに行って「できた?」ってやっているんですよね。

 

―まるで海外の学校の風景ですね。自分たちの好きな場所で勉強に励んで、議論し合って、話し合ってというのが、どちらかといえば世界のスタンダードなので。川根本町は世界標準みたいな。

川口さん:そう。それがやっぱ人数少ないからできる。人数多くてもできればもちろんいいんだろうけれども、少人数の良さなのかもしれないですね。

 

―すごく考える力がつきそうですね。

川口さん:そうですね。だからクラスの仲もいいですね。

ただ、やっぱり受験のこととか、塾とか習い事のことで悩んでいる人もいます。選択肢が少ない分、不安になるお母さんがいるのも事実は事実ですね。習い事、やるとすれば野球か、空手もあるのかな。やっぱり都会と比べると選択肢が少ないです。あと、少人数の中で競争がなくて、競争心がないことが不安だから、あえて大きい町の習い事に行かせるっていう親御さんもいらっしゃいます。個人的には、いまここでしかできないことを存分にやるのが、その時代、その土地で育つということかなと思っていて、そういう偶然の出会いを楽しむのが好きです。

ただ、会話の中で実際にこういったことで悩んでいるという話を聞くと、正直まだうまく受け答えができないんですけど。

 

―何が正解かは分からないですからね。もちろんメリットもあればデメリットもあるというのを理解した上で、こどもがそれに合っているか合っていないかというのも含めて考えてあげる。それが、とても大切なことですよね。

川口さん:そうですね。

 

―日々の暮らしの中で、ここに来たからの楽しみみたいなものを一番実感する時ってどんな時ですか。

川口さん:なんかやろうとした時に、必ず誰かが訪ねてくることですね。「おーい」って玄関を開けて、「漬けもん持ってきたぞ」みたいな感じで。玄関が勝手に開くんですね。

 

―それは都会ではまず、ないですね(笑)

川口さん:それも外と中が緩やかにつながっている、ということだと思うんです。「ああ、ちょっときょうは急ぎの仕事があったんだけどな」と思いながらも、気がつけばこちらも「まあまあゆっくりしてってくださいよ」とか言って、玄関で日本酒を出しているみたいな。

 

―すごいですね。勝手に飲み屋になってるんですね。

川口さん:そうなんです。今でも、ほんとに急ぎのことがある時は、「ううぅ」って思う時もあるんですけど、まあ、ほんとにありがたいことですよね。そうやって人と人がつながれるっていうのは。現代の都会ではまさかないと思うので。

 

―ないですね。まず、ないです。

川口さん:ちょっと質問の答えになってないですかね。一番実感するとき。

その他だと、私くらいの世代でこうやって引っ越してきた人は皆さんおっしゃいます、よく。「なんか野菜買わなくてもいいよね」って。

 

―周りのみなさんがくれるんですね。

川口さん:なんかいつも野菜あるよねって。

 

―それはすごく、暮らしの中のメリットではありますよね。

川口さん:だからといってそれに頼っていたら駄目なんですけどね。

あとは何だろうな。ここだからこその生活の仕方ですか。

 

―ここの川根本町に来てなかったら、こんなことはなかったなみたいな。

川口さん:私の個人的にかもしれないんですけど、ずっとアパート暮らしだったので、家を1軒持つようになったのが初めてで。アパート住まいの時は、何か故障したりすると管理人の人に電話をして直してもらう。費用は全部大家さんっていうのが当たり前で、直すための技術もお金も要らないですよね。そのほうが楽だなって当時は思っていました。

でも、やっぱりここでは何か困ったことがあったら、自分でできるようになっていかないといけない。自分の持ち家になったというのもあるし、すぐに業者が来てくれるわけではないですし。

 

―確かに。

川口さん:でも、そっちのほうが楽しいって、思えてきたんですよ。

周りにそういうおじいちゃんも多いし、こうなったらこうすればいいんだよっていうのを知ってる人が多いから。自分の生活の身の回りを、自分でちゃんと整えていくっていうのをすごい意識しているんだなと思います。

 

 

―ここの場所についてもぜひお伺いしたいのですけど、たくさんボードゲームがあって、絵本があって、すごく魅力的な空間ですね。

川口さん:ありがとうございます。

 

―カフェでもあり、遊び場でもあり、本と出会える場でもあり、子育て支援の場でもある。この「てんでんこ」を始めたのはなぜなんですか。

 

川口さん:こどもが生まれたころから、子育てのことに自分でも興味がいろいろ湧いてきて。それまでは中学校の教員だったんですけど、まだ自分の子が生まれる前で、その3年間の枠組みの中でしか子どもたちをとらえることができなかったんです。でも本当は、そのこどもたちにも、お母さんのおなかの中にいる時代があって、赤ちゃんの時代があって、そうやって成長してきた延長線上に中学校の3年間という時代があるんですよね。息子を育てるなかでそれを実感して、小さい子も小学生も中学生も、みんな大切なこどもだなって、愛しく思うようになりました。そうなると、まるで中学入学で何かが始まって、卒業で何かが完成する、みたいに考えていた教員時代の自分が何かちがうなと思えて。

 

―もっと子育て全般に興味を持つようになった。

川口さん:はい、それで公立の子育て支援センターに何年間か勤めていました。そこは学童保育や児童館が一緒になったような場所だったんですけど、役場の縛りというか、なかなか思うように、自由にできない場面もあって。もっと自由にできたら面白いかもしれないな、ってぼんやりと考え始めていました。

 

―その時の経験が活かされているんですね。

川口さん:そうなんです。北海道でも子育て支援の仕事に関わる中で、木のおもちゃとボードゲームがすごいいいなって思っていたんです。それと絵本はずっと好きだったので、絵本とボードゲームがある遊び場ができたらいいなと。

最初は無料で開放してやりたかったんですけど、それではちょっと生活が成り立たないので、絵本やボードゲームの販売と喫茶店も併設するという形になりました。

 

―絵本もボードゲームも購入できるんですね。でも遊びにくるのは無料でこれる。

川口さん:やっぱり子育て世帯がいつでも、いつ行っても無料で遊べるということが、私は大事だと思ってて。

良いものにはお金を払うべきだっていう考え方もすごい納得できます。でも子どもが小さいうちはどうしてもお金がかかることが多くて、若い世代は厳しい。だから、子どもが遊ぶことぐらいは、お金がかからないようにしたいなと。外で遊んだりとか、木の実拾ったりとか、釣りしたりとか、そうした遊びには本来お金がかからないですよね。私もこどものころは公共施設で、お金をかけることなく遊ばせてもらった経験があります。だから、自分が運営する場所も、遊ぶことでお金がかからないようにしたかったんですよね。

 

―それは子育て世代からすると、本当にありがたいことですよね。

川口さん:ボードゲームや絵本は販売をしているので、購入してくださるなら、もちろん購入していただきたいんですけど、ここの利用自体は無料で。遊び場、図書館、おもちゃ屋、絵本屋、喫茶店が一緒になっている場所になっています。

 

 

―「てんでんこ」という名前になった由来をお聞かせいただけますか?

「てんでんこ」って東北の言葉じゃないですか。どうして「てんでんこ」なんだろうって思って。

川口さん:私の夫が文芸批評家をやっているんですけど、室井光広という作家に師事していたんですね。その室井先生が作られた雑誌の名前が、先生の故郷の東北の言葉で『てんでんこ』といって。

先生が亡くなられた時に、蔵書を一式寄付していただいたというか、夫がまとめて預かりますということになって。その蔵書を閉じておかないで、ここでみんなに見てほしいという思いがあったんですね。

「てんでんこ」という言葉は、それぞれが自由に、ばらばらに、といった意味の言葉です。こどもたちが遊んだり学んだりするときも、画一的に何かをさせるのではなく、まずは個人の思いや個性を大切にしていきたいなと。その先に、みんなで協力することや、他者のことを想像して思いやるということができてくると思うんです。「てんでんこ」はそんな前向きなメッセージのある言葉だと感じました。

 

―それでこの場所も「てんでんこ」になったんですね。

川口さん:実はここの建物、空き家バンクで隣同士の2軒がセットだったんです。母屋とここと。

それで夫が「僕はそれをここでやるつもりだけど」と言い出して。「僕はそれをやるから、隣で子育て支援のなんかやったら」みたいな。

私はその時には一切そんなこと考えていなかったんですけど、夫は最初からそれを見据えて2軒隣り合っているこの家がいいんじゃないかと思っていたらしいです。

 

―それで、いろんな蔵書と絵本とボードゲームが混在している場所になったんですね。

本だけではなくて、無垢の木に囲まれているというのも落ち着きますよね。全部地元の杉ですか。

川口さん:そうなんです。

この1階の床と壁は天竜杉を大工さんが用意してくださって。あと、ここの本棚と2階の床板が、川根本町の木です。丸太で16本頂いて、それを集落のおじいさんに習いながら自分たちで製材をしまして。

 

―自分で製材するという経験ってすごいですね。丸太をもらうっていうのも、なかなか無い経験です。

川口さん:丸太というよりも、倒したままの長い木ですね。「これ使っていいよ」って言ってくださって。それをひいて。ひいてもなかなか同じ厚さにならないんですよね。だから、ちょっとがたがたなんですけど。

 

―すごいDIYですね。

川口さん:あと喫茶のカウンターの板も、すごい大きい板なんですけど、これも頂き物で。「カウンターに使うといいよ」ってくださいました。

 

―いろいろ貰えますね(笑)

川口さん:テーブルもこのちゃぶ台も集落のおじいちゃんからの頂き物だし、座布団も頂き物だし、地域のみなさんのおかげさまでできてるんです。本当に。

 

―ここにこられる方ってどんな方が多いですか。

川口さん:町内の方もいらっしゃるし、町外だと、島田、焼津、静岡、藤枝ぐらいの近隣の市町から来てくださいますね。

 

―すごい広範囲からいらっしゃいますね。

川口さん:でも、まだまだちょっと必要な方にちゃんと届くような宣伝ができてないので、子育てをしている方々に、ちゃんと届けれるように宣伝していきたいなと思います。

 

 

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